2015
10.02

世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠を読んだ感想・書評(★5つ)

コラム

世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠を読みました。ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・E・スティグリッツ教授の本です。

本を読むと小論文など月刊誌に掲載したものを集めて本にしたものであり、読んでいるうちにこの内容はすでに前に読んでいるという箇所が何度も出てきます。ページ数は500ページ近くある本なので何度も出てくるとキツイです。

 

100ページ位読んでいくと今流行の「21世紀の資本」ピケティ本に触れています。

ジョセフ・E・スティグリッツ教授の本は前々からピケティの理論に近いものがありました。1%の人が99%の人の資本を超えるというものです。

何でかなぁ?という疑問にズバリと答えているため、ジョセフ・E・スティグリッツ教授は馬鹿な自分のような凡人にも解決策を提示してくれるところがいいですね。

世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠
世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠

読んでいくうちにエジプトの独裁政治が終焉したとか内紛があったとか、そういえばそういうこともあったなぁと自分の記憶が1年、2年でも遠い昔のように思えてしまうのが何とも忙しい今日このごろを感じます。忙しすぎるのはいけませんね。と言っても会社がそうしているわけであり、自分ではどうにもならないのですが・・・。

ジョセフ・E・スティグリッツ教授は、1パーセントの1パーセントによる1パーセントのための政治という言葉をよく使います。

 

これをよくよく読んでいくといまのお金持ちは税金面で一般人よりも優遇されていますし、政治的にお金持ちはますますお金持ちになるように自分たちがお金の力で有利にしていることが分かります。

何となく今の資本主義が第2次世界対戦である意味リセットされて、その後、休息に資本が一部に集中してしまったという状況になったと思いましたがこれは違うということなんですよね。

 

ピケティの本にもありますがフランス革命とか言っていた時代には貴族に税金が掛けられていませんでした。

なのでああいった特権階級を何世代にも維持できたわけです。現在は税金があるため貴族というのは崩壊しています。第2次世界対戦ってめちゃくちゃ影響があったんだなぁと分かります。

その戦後に築いた資本が今に至るわけです。

 

このまま行くとどうにもならない資本の壁が出来るわけです。と言うよりももう出来てます。

日本も格差社会で都会で働く上場企業の正社員と地方のアルバイトや正社員、派遣などと比較しても年収が違います。これも格差です。

格差が生まれると改善されません。

 

「世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠」にも地方の富裕層は子供の教育にお金を掛けている。単に財産を残すだけではどんなにお金を残しても3代で破綻するのが歴史から見て明らかだからです。もっと何世代も反映させるには教育への投資が重要ですというような感じがあります。

 

この教育へのお金の投下や親のゆとりも既に格差なわけです。

日本でも格差が問題になり、母子家庭や子供の貧困が社会問題化してきています。そういった世代は子供に十分な教育をさせることは出来ないわけです。再び格差は連鎖してしまいます。

こういった事があからさまに分かる時代は現代の身分制度のように感じます。

 

世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠という本は何度も同じシーンが出てきたり500冊という分厚い本ですが価格は2300円くらいとそこそこ普通。内容は十分、良いものでした。これだけ分厚いので電子書籍にして欲しいと思いましたが電子化はされていないようです。

こちらの本は図書館で借りて読みました。久々に読み応えのある本でした。

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