2013
04.29

家族も資産もない失うものもなく、将来性のない人ほど株に夢を掛ける傾向がある。そして一部は資産家になる

コラム

久々でよい良書を読みました。経営学の本なのですが投資に関する内容がいままで15年近く投資を続けてきて核心を突いている内容だと思いました。ビジネスパーソン特に上場企業へ勤めている人などは営業マンだとしてもこの本を読んだら役に立つと思います。

ハードカバーですが価格は1600円+税と安いですし、出版社は東洋経済なので内容は問題ない感じです。翻訳も不快感はありませんでした。

 

ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実 ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実
フリーク ヴァーミューレン,Freek Vermeulen,本木 隆一郎,山形 佳史

東洋経済新報社
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投資について

112ページの内容が非常に的を得ています。

最も投資成績のいいファンドは、必ずしも一番能力が高いファンドではない。あなたは、「株式投資ゲーム」というのを知っているだろうか。参加者は最初に与えられた仮想資金で自分の好きな銘柄を「購入」する。そして、六ヶ月など一定期間後に、最も高いリターンを得た参加者が、償金や仕事を得るというものだ。しかし、これは全くバカげた設定だと思う。最も高いリターンを得るのは、わけがわかっていない人になるからだ。なぜなら、このゲームに勝つには、最もバカげていて、非論理的で、リスクが高い投資をして、それが当たるのを待つという方法しかないからだ。能力があって注意深い投資家は、資金を失わないし、十分なリターンを得ることはできないだろう。しかし、それでは一番高い成績を得ることはできないのだ。

ここでの問題は、「バカが運を引き寄せる」ことだ。100回のうち99回はうまくいかなくても、最終的な勝者は100番目のお馬鹿さんになる。厳密に設計されたゲームほど、お馬鹿さんを勝者に選んでしまうのだ。

この本を読んで感じたこと

長年投資をしていて、資金を失いたくないと思うサラリーマン投資家はいます。この人は成績は良くありません。無難な時価総額上位のトヨタ自動車やメガバンク、財閥系の会社へ投資をするからです。このような投資は、市場平均に近いリターンをもたらします。ならば、ETFへの投資をすればなんら変わりがないと思いますが、銘柄選択という誘惑の罠に陥るのです。

守るべき家族、住宅、職業など保守的なものを多く築きすぎてしまいました。いまある資金を失うよりも無難に将来設計をした方がいいと心の奥では理解しているのです。だから危ない投資はしません。しないから資産を大きく失うことなく、そして大もうけもしないのです。

ここで広く分散をしていなければ、個別銘柄の決算や悪材料に悩まされる日が訪れたりします。

ハイリスクハイリターンの何もない人

40歳になっても家族はいない、定職もない、借金もある。資産はなく借家である。趣味はパチンコ、競馬等である。

こういった人の方が投資のパフォーマンスを爆発させる可能性があります。資金は消費者ローンでキャッシングし、信用取引を行い、さらに現物株まで担保にさらにレバレッジを数倍に膨らませます。信用取引で3倍のレバレッジとしてもすでに手持ち資金はキャッシングで5倍に膨らませているため、15倍の値動きで銘柄選択とタイミングを計って投機的な行動を繰り返します。

投資はコイン投げほど期待値は高くないと私は思っています。税金や証券会社への手数料がありますから、期待値は35%から40%くらいだと経験から思っています。

そうなるとこのような投機ををする人は、9割借金で人生を狂わせます。非常に勝てる確率が低い大勝負なのです。でも、株やFXで大もうけしなければ人生大逆転できないという状況でもあります。安定した職業もなく、将来の安定も守るべき資産や家族もありません。株にすがるしか将来の夢はありません。

しかし、その多くは失敗をします。現在のアベノミクスでの大相場でも誰もが儲けているわけではないのです。株はゼロサムゲームです。

誰かの利益は誰かの損なのです。外資が儲ければ逆に損をしている人もいるのです。

この波の中でも2%くらいは個人でレバレッジの末、資金を100倍にするような人も必ず生まれます。統計的に絶対発生する確率です。

しかし、このラッキーマンにはあなたはなれる可能性は非常に低いのです。

まとめ

このように守りに入って安定的な家族、職業、収入、住宅を得て、幸せな人生を送っている人は、株で大もうけは無理です。失うものよりも守りに入っているため投機的な行動はできません。

しかし、日本人は広く分散投資するという意識が低すぎます。個別銘柄にあまりにもこだわりすぎるし、海外では存在しない株主優待を狙う人もいます。株主優待など、投資するほど儲かりません。それ以上に下落するからです。

食事券や割引券がほしければヤフオクでいくらでも割引で売られています。3000円の商品券が1000円で売られていることもあります。しかし、雑誌ではこのようなことを利回り3000円で計算します。実際はそんなに価値がないことをネットオークションの相場は見抜いているのに。

長年株をやっているおじさんは投資でもうけりよりも、会社四季報に使ったお金、日経マネーやヴェリタスを買ったお金もすべて貯金して、晴れた天気の良い日は散歩や釣り、ゴルフにでもいっていた方が株式投資をするよりも絶対に良かったと思うはずです。

そもそもこんなもので儲けようと思うべきではないのです。個別銘柄を買うなど、非常に確率の悪い勝負に入っているのです。上場企業のIR広報室に無名のあなたが電話をして投資について話をしたい。伺いたいと言えますか?

野村證券のアナリストやゴールドマンサックスのシニアアナリストとは肩書きが違います。誰も相手にしてくれません。そんな個人投資家よりも有利にいる機関投資家はと勝負をしなければいけません。

さらに外資系トレーダーは、格付けを操りいくらでも株を暴落させたりつり上げたりを合法的にできるのです。

アベノミクスで株、株と浮かれているのも宴が終われば投資なんてしないで貯金して、散歩して牛丼でも食べてた方がお金残ってたな。というようなことにならないようにしていただきたいものです。

この相場で4割くらいの人はそこそこ儲けるでしょうが3割はトントン、3割は損して退場ということになるでしょう。傷が大きくならないのは信用取引をしないで現物だけで投資をしている人だけです。しかし、個人投資家で現物株投資をしている人は少なく少数派です。これでは儲からないからです。

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